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辞めてほしくない社員が辞めてしまった、一番の理由とは?

(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)

「企業は人なり」

多くの経営者が企業精神の礎として掲げる言葉です。企業にとって社員は財産とも言うべき存在ですが、経営者であれば、優秀な社員が辞めてしまうという局面にぶつかることもあるでしょう。その背景にはどんな理由があるのでしょうか。

今回は「離職率を低下させ人材を確保するためのカギは何か?」に着目し、人事制度の見直しによる退職防止について紹介します。

優秀な社員が辞める理由

優秀な社員の離職が企業に与えるダメージが大きさは、誰もが感じていることでしょう。では、彼らが離職してしまう原因とは何なのでしょうか。

人事評価システム・運用支援サービスを展開する株式会社あしたのチームが260名以上の経営者、マネジメント層の責任者を対象として以下の調査を行いました。「辞めてほしくない社員(優秀な社員)が辞めてしまった理由・原因」について、以下のような回答結果が示されています。

<辞めてほしくない社員(優秀な社員)が辞めてしまった理由・原因 10位~1位まで>
10位 ワンマン社長だった            10.7%
9位 上司との信頼関係の欠如        12.2%
8位 社風が合わなかった            12.6%
7位 昇進と頑張りの連動がない        13.0%
6位 寿退社・出産等                16.0%
5位 上司とのコミュニケーション不足    17.6%
4位 労働時間・社内環境が悪い        17.9%
3位 仕事内容・部署による事情        18.7%
2位 家庭の事情                31.3%
1位 給与と頑張りの連動がない        37.4% 

アンケート結果が明らかに示しているように、「給与と頑張りの連動がない」がトップで、4割近くの方が離職理由に挙げています。加えて、7位の「昇進と頑張りの連動がない」も、離職理由の根底にあるものとして、1位に近い要素があると考えられます。そうなると、離職者の半分以上が「頑張っても仕方がない」といった脱力感を抱いて企業を去っていくという背景が想像できます。

>>辞めてほしくない人材を確保する評価制度の秘訣とは?

年功制の弊害 平等という名の不平等

こうして会社を去っている社員の中に、それまでの企業の発展を支えてきた優秀な社員も含まれていることでしょう。優秀な社員に「頑張っても頑張らなくても同じ」という思いを抱かせてしまう企業の人事評価制度の根底には、いわゆる年功制の考え方があるであろうことは間違いありません。

2015年1月、トヨタ自動車株式会社が工場に勤務する約4万人の賃金体系を見直すと発表しました。問題視される年功制への圧縮を図ることを目的に、能力重視型の賃金制度を用いる方針を打ち出したのです。仕事に対する頑張りが正当に評価されれば、社員の納得度も増し、退職防止にもつながるでしょう。そして、社員が企業に定着すれば、長期的な競争力強化に貢献するというわけです。

デキる社員確保のカギは「給与と頑張りの連動」

これまでの人事制度は、社員一人ひとりの成果が正当に評価されているとは言い難いものでした。企業の財産である優秀な人材の確保のカギは、年功制とは異なる考え方である「給与と頑張りの連動」「評価に対する納得度」が大きな要因となり得るのではないでしょうか。

給与と頑張りを連動させる仕組みを構築するには、どのように進めればよいのでしょう。一つの方法として、具体的な成果報酬連動型の賃金制度があります。それぞれの社員に成果を出すための具体的な行動目標を立ててもらい、その目標の達成度を正しく評価する仕組みをつくることが第一歩です。

さらに、社員の頑張りを図るうえで「仕事の効率性」も評価対象に入れることが大切です。例えば「効率よく仕事を遂行して定時に退社すること」はプラスに評価されるのだ、と社員に理解してもらうことが挙げられるでしょう。この考えが従業員に浸透すると、残業削減にも良い影響を及ぼします。成果報酬型を取り入れる際の一つの要素として、ぜひ考慮してみてはいかがでしょうか。

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