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ブラック企業大賞とは? 最近の傾向や2018年はどうなる?

(写真=REDPIXEL.PL/Shutterstock.com)

「ブラック企業大賞」という言葉をご存知でしょうか?2012年から始まり、従業員にサービス残業や過労を強いたり、パワーハラスメントなどが問題視されているブラックな企業の頂点を決めるという、ちょっと皮肉な企画です。

運営主体は作家や弁護士、大学教授などで構成されるブラック企業大賞企画委員会。現状では特筆すべきブラック企業が中心ですが、実際には企業や社会での向上には結び付いていない点があることも指摘されています。「働き方改革」が政府主導で推進されるなか、安心して働ける社会をつくることを目的に、背景や社会構造が抱える問題が浮き彫りになっています。最近の傾向や今後の動向を探ってみます。

ブラック企業大賞とは

近年、社会的にも認知されてきた「ブラック企業大賞」。ほとんどの企業には関係ありませんが、ネーミングからして不名誉な受賞という印象を受けてしまいます。

授与されるのは、セクハラやパワハラをはじめ、長時間労働や未払い残業代などが極端なケースです。ノミネート企業の中から、総合的に判断してワースト1となる会社が「大賞」となります。

5回目を迎えた2016年のブラック企業大賞が、大学生の就職希望先ランキングでは常に上位に位置する広告業界のトップ企業「電通」でした。東大卒の若手女子社員の過労自殺というニュースは実に衝撃的でした。2016年の授賞式から遡る約1年前の2015年12月25日に起きてしまった悲劇。1ヵ月の残業時間が105時間という過酷さに加え、上司から受けたパワハラ、1日の睡眠時間は2時間という報道には驚かされました。

電通の長時間労働問題はその後、非常に過酷で心身の健康を蝕むほどの、労働環境が継続的・断続的に社内にまん延していた、と検証されました。東京簡裁で労働基準法違反に問われ、求刑通り罰金50万円の判決が言い渡されました。

ブラック企業大賞で最近の傾向は?

象徴的な年だった2016年の選出企業を見ると、電通のほか執拗に従業員を追い詰める悪質な勤務態勢を強いた企業がノミネートされました。理由(カッコ内)から傾向を振り返ってみます。

・ 業界賞=茶話本舗FC(長時間労働、過酷な労働環境)
・ 業界賞=プリントパック(長時間労働、組合員への差別)
・ ブラックバイト賞=しゃぶしゃぶ温野菜FC(長時間労働、過酷な労働環境、労働者への暴力)
・ 特別賞とウェブ投票賞のダブル受賞=日本郵便(上司のパワハラによる鬱病、自殺。理不尽なノルマ)

ノミネート理由から、受賞企業には共通して長時間労働がうかがえ、ブラック企業と認定されたことが分かります。ノミネート11社のうち、その他の企業は次の通りです。

・ エイジス
・ ドン・キホーテ
・ 関西電力
・ 佐川急便
・ サトレストランシステムズ
・ 宗教法人仁和寺

2017年の大賞は「アリさんマークの引越社」

2017年のワースト1の大賞は、「アリさんマークの引越社」で知られるグループの引越社関東と引越社関西でした。引越社関東では男性の営業社員をシュレッダー係にしたり、懲戒解雇などの処分(※後日、解雇は撤回されて復職)としたことが選考理由でした。

・ 特別賞=大成建設、三信建設工業(長時間労働、過労自殺)
・ 業界賞=新潟市民病院(長時間残業、過労自殺)
・ ブラック研修賞(新設)=ゼリヤ新薬工業(いじめ、精神疾患で自殺)
・ ウェブ投票賞=NHK(長時間労働、過労)

ノミネート9社のうち、その他の企業は次の通りです。

・ いなげや
・ パナソニック
・ 大和ハウス工業
・ ヤマト運輸

頻出する長時間労働と国の動き、2018年は?

厚生労働大臣を本部長とする「長時間労働削減推進本部」が2014年に発足。翌15年4月1日には過重労働撲滅特別対策班も発足し、悪しき習慣ともいえる長時間労働に国のメスが入り、「働き方改革」を推進する姿勢が伺えます。

2016年12月26日には、厚生労働省が違法な長時間労働による過労死などを防止するための新基準を公表しました。今後、企業に実態調査を求め、悪質なケースには罰則や企業名の公表も拡大されます。

長時間労働の実態と自己申告に大きなずれが生じないためには、適切な労務管理が欠かせません。今後、企業自らが従業員の健康を守るという姿勢が不可欠です。

さて、ブラック企業大賞2018には、どの企業がノミネートされ、大賞はどの企業の頭上に輝くのか?不名誉な記録だけに、ノミネートが減ることを望みたいものです。

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