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人事評価で4段階評価が優れている理由とは?

(写真=Asfi/Shutterstock.com)

日本企業で独特の雇用システムとして主流であった「終身雇用」や「年功序列」制度が崩れ、「人事評価」で社員に業績や貢献度という高いパフォーマンスを求める「成果主義」が主流になってきています。これに伴い、従来型の人事評価制度では十分に機能しないため、時代にマッチしたものが求められるようになりました。

社員を段階で評価する場合、これまで一般的に用いられてきた「5段階評価」より、近年は「4段階評価」が優れています。今回は、主に他の方式との比較を通して、4段階評価の特質や利点を考えてみます。

人事評価で従来は5段階評価が一般的だった

これまで日本企業の人事評価や学校などでも、「5段階評価」が採用されるケースが一般的でした。例えば「S、A、B、C、D」あるいは「5、4、3、2、1」のように評価項目を設定し、所定の基準や割合で点数を付ける方法です。

真ん中にあたるBや3を軸に、成果を上げた場合は上位のSやAまたは5や4、成果を出せなかったケースは下位のCやDあるいは2や1というように振り分ける方式です。

同じような考え方として、より単純な振り分けの「3段階評価」も基本はほぼ同様です。

5段階評価の実務上の弊害や問題点は?

実務上、日本人のほとんどは中流意識が強く、何事においても中庸を好む気質から、現実には「5段階評価」ではなかなか最高や最低の評価を付けることを避ける傾向が見受けられます。

結果的に、5段階のランクがあり、それぞれの比率が決まっている場合でも、最上位または最下位と評価されることはほとんどなく、実質的には3段階評価と変わりません。実際、それなりの理由や根拠がない場合、日本企業の上司や管理職は査定に大きく響くほど意図的な差を付けたがらないのが一般的です。

結局、真ん中のBや3が割合的にも多く選ばれ、「成果主義」と言いながらも、実質的には社員間の差はほとんど無いに等しい評価となっていました。

人事評価は管理面だけでなく、育成も大切ですから、これでは成果を上げた社員とそうでない社員間に大差なく、エンゲージメントを高めることは難しいと言えます。まして、企業業績の大幅なアップや生産性の向上は望めません。

評価の段階も、可能な限り公平で客観的であるべきです。人事評価や結果への信頼性を高め、社員のエンゲージメントに結び付ける必要があるからです。

人事評価は4段階評価が良い理由

「4段階評価」を採用すると、曖昧な「普通」が無くなります。例えば、4は「非常に良い」、3は「良い」、2は「悪い」、1は「非常に悪い」という段階に振り分けが可能です。

成果主義で社員を評価する場合、可もなく不可もない、というのは正当な評価とは言えません。社員の成果や貢献度を適正に評価し、育成や昇給、昇進に連動させることが重要だからです。

このように、4段階方式の場合は4や1が付けやすく、曖昧な真ん中もなく、きちんと成果に基づいて正当に評価することができます。これが4段階評価の優れた点です。

なお、4段階評価には、同じ4段階でも「3、2、1、0」と「0」を加える方式もあります。従来なら最下位評価でも「Dや1」となって点数が付きますが、この方式の利点は「非常に悪い」は「0」評価として、各段階での違いがさらに明確となり、成果主義に近い発想とも言えます。

評価制度の意義、目的から4段階評価が理想

評価の段階は、人事評価制度の意義や目的から考えるべきです。人事評価制度は正当な給料や昇進はもちろん、社員の育成にも運用されるものです。評価の方法は企業の事情で異なりますが、結果に対して社員が納得できる透明性があることが大切です。上司と社員の双方が納得できて、初めて機能するものなのです。

また、4段階評価には、相対評価と絶対評価の区別もあります。相対評価は予め各段階の割合が決まり、絶対評価は点数で段階を決めるので一定の段階に集中しても問題ありません。この組み合わせなら、より緻密な評価が可能となります。

企業の理念やビジョンのほか、目標や業態、事業規模などで差異はありますが、共通して運用できる4段階評価や絶対評価を、自社の人事評価制度に取り入れてみてはいかがでしょうか?

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