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人事評価制度の項目と評価基準を考えると絶対評価がいい?

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(写真=Hanna Kuprevich/Shutterstock.com)

人事評価制度と一口に言っても、会社によってさまざまな評価基準や評価項目があります。ではどのような評価基準や評価項目を設けて評価すれば、人事評価制度は正しく機能するのでしょうか。今回は一般的な評価基準や評価項目を紹介し、人事評価制度を正しく機能させるために必要な「絶対評価」の重要性についても解説します。

人事評価の基準は「成績」「能力」「情意」

人事評価制度における評価基準は、一般的に「成績評価」「能力評価」「情意評価」の3つに分類されます。

成績評価とは仕事によって達成した成果に対する評価です。仕事の正確さや効率性などを含む仕事の質や、スピードや案件数、プロジェクト全体の貢献度を含む仕事の量、上司から与えられた目標の達成度などが評価項目です。

能力評価とは仕事を進めていく上での知識や経験、仕事上PDCAサイクルを回すためのスキルなどに対する評価のことです。仕事上必要な知識の習得度のほか、理解力やコミュニケーション能力、企画力やリーダーシップ、交渉力や決断力などが評価項目です。

情意評価は態度評価とも呼ばれ、仕事への取り組み姿勢や勤務態度に対する評価です。職場のルールを守る規律性、新しい仕事や苦手な仕事に挑戦する姿勢や、仕事への責任感やコスト意識の有無も評価項目です。

コンピテンシーの評価項目とは

またこの3つの評価基準以外にも、近年は「コンピテンシー」が評価基準に数えられるケースも増えています。コンピテンシーとは仕事上必要とされる個人が身につける力を指し、単なる知識や技能を超えたものだとされています。例えば以下のようなものがコンピテンシーの評価項目です。

大分類  小分類
自己の成熟性 冷静さ、誠実さ、几帳面さ、ストレス耐性、ビジネスマナー、思いやりなど
変化行動・意思決定 行動志向、自立志向、柔軟思考、素直さ、チャレンジ性、目標達成への執着など
対人・営業活動 親密性/ユーモア、第一印象、プレゼンテーション力、傾聴力、新規開拓力、人脈など
組織・チームワーク 上司・先輩との関係、ムードメーカー性、チーム精神の発揮、政治力など
情報 情報の収集、情報の整理、情報の伝達、情報の活用と共有化、情報の発信など
業務遂行 専門知識、文章力、計数処理能力、処理速度、計画性、業務企画力など
戦略・思考 視点の広さと深さ、アイデア思考、論理思考、状況分析、リスク管理、経営資源の活用など
リーダー 部下・後輩の指導や育成、経営幹部との関係、権限の委譲、システム管理力など

相対評価は会社での立ち位置順で評価したもの

人事評価制度を機能させるためには、「何をどう評価するのか」を決める作業は必要不可欠です。

相対評価は部門全体もしくは会社全体で従業員を評価順に並べ、その順番が上か下かで評価を決める方法です。人件費を単なるコストとして考えると、序列化して「ランクAの基準賃金はいくら、ランクCはいくら」と決めたほうが、予算内に納めやすくなります。

しかし相対評価の場合、仮に絶対評価ではランクAに該当する人材でも、優秀な人材ばかりの環境では相対評価になるとランクBに評価される可能性があります。逆に絶対評価でランクBに該当する人材でも、能力が低い人材ばかりの環境では相対評価でランクAになる可能性があります。

つまり相対評価は人材の正確な能力を評価しているのではなく、会社内における人材の立ち位置順で評価した方法でしかないということです。

評価される側も納得できない相対評価

また相対評価にすると各ランクの椅子の数は最初から決まっています。この椅子の数が評価者以外に知られてしまうと椅子の争奪戦がおこるため、結果として相対評価における評価基準はブラックボックス化するのです。すなわち従業員からすれば、相対評価は「何を基準にどうやって評価されているのか、いまいちわからない」という曖昧な方法なのです。

このような方法は、決して正当な評価とは呼べません。本来、人件費はコストではなく投資として考えるべきものです。その観点から言えば、能力のあるランクAの社員が本当に多いのなら、業績もあがっているはずなので、そのぶん予算も拡大するべきです。そのためには相対評価ではなく、絶対評価を導入し、人事評価制度の見える化を実現する必要があるのです。

運用が難しい絶対評価にはITシステムが効果あり

人事評価制度を正しく機能させるためには、数多くある評価基準と評価項目をについて部下1人1人に対して絶対評価を下していかなければなりません。しかしこれは簡単な作業ではありません。ましてや現場の仕事とマネジメントを兼任するプレイングマネジャーの多い会社ではなおさらのことです。

しかしだからといって人事評価制度を正しく機能させることをあきらめることはありません。なぜならITシステムを活用して効率的に関連業務を処理できる人事評価制度を使えば、限られた人手でも十分に人事評価制度を運用できるからです。人事評価の業務コストに対応しきれずにいる会社は、一度システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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