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ビジネスパーソンが押さえておきたい「セルフリーダーシップ」のメリット

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(写真=Uber Images/Shutterstock.com)

IT(情報技術)社会の登場で、企業トップに権限が集中していた階層型の管理システムから、あらゆる階層に権限が分散されるネットワーク型の組織へ移行が進んでいます。このような組織では現在、「セルフリーダーシップ(Self-Leadership)」という考え方に注目が集まっています。自らを律し、選択に責任を持つセルフリーダーシップは組織を活性化させるメリットをもたらすので、ビジネスパーソンにとって今後の主流になると見られています。

セルフリーダーシップとは

「セルフリーダーシップ」とは、直訳すると「自己統率力」という意味です。具体的には、リーダーシップを周りに対して発揮するのではなく、自らを磨くために用いるのです。近年、この言葉は企業での人材育成という側面でよく使用されています。文字通り、セルフリーダーシップは自らをリードすることで、自分の将来のために自らの意思に基づいて正しい状況判断を行い、主体的に行動するという意思力なのです。

これまでのリーダーシップのように他者との関係性ではなく、絶対評価にも相通じる自分との比較という観点。現在の自分と将来目指すべき自分を比較し、その差を客観的に分析するのです。その上で自らの夢や理想に到達するための道筋を考え、実行します。そのためには、何よりも自分の理想像を明確化することが欠かせません。

セルフリーダーシップを持つビジネスパーソンは主体的に判断するので、組織でも自らの考えで実行することで企業の進むべき方向性が明確になります。自分の理想に向けて自らを律し、行動できるリーダーシップを持つビジネスパーソンの存在は組織の模範です。こういう存在が増えると、企業の理想に向けた士気の高い組織となります。

社内価値ではなく市場価値で勝負する時代

自らを高める意識を持つビジネスパーソンにとって、社内価値ではなく市場価値で勝負する時代と言われています。日本の労働生産性の現状は、G7(主要7ヵ国)の中でも長らく最下位に甘んじています。今や個々のビジネスパーソンが目標を達成し、ますます市場価値の向上を目指す必要があるのです。

アメリカのビジネススクールでは、「セルフリーダーシップ」と「セルフマネジメント」は必修で、自己戦略を実現する車の両輪とされています。

企業トップの主要な権能は意思決定で、実行するのはビジネスパーソンです。組織の活性化には、ビジネスパーソンのベクトルを企業のベクトルに重ね合わせることが必要。多くの社員がセルフリーダーシップを備えて自律すると、上司の指示待ちではなく、自ら率先してやるべき業務を見出すメリットや波及効果が生れます。

セルフリーダーシップが注目を集める背景には、終身雇用や年功序列という日本的な雇用システムが崩壊し、企業が社員のキャリアアップの道筋を用意する時代が終わったことが挙げられます。これからは、ビジネスパーソンが主体的に考える必要性が大きくなります。また、インターネットの普及で知識量より収集した情報や知識をどう行動に結びつけるかという判断力や実行力が問われます。

企業の目標達成には、明確なビジョンを持つビジネスパーソンが主体的にセルフリーダーシップを発揮する必要があることが分かります。

身に付けるために

「セルフリーダーシップ」を身に付けるためには、夢や目標がカギを握っています。事業活動で生産・品質などの管理業務を円滑に進める手法の一つである「PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act cycle)」によれば、次のような方法が有効です。

・ 自らキャリアアップする道筋や成長戦略を計画する
・ 今やるべきことを自ら判断し、全期間を通じて成果を出す
・ 自らの目標に近づき、プロセスや結果に周囲の評価を受ける
・ 自ら改善することで責任を果たす

以上の各ステップは、夢や目標を実現するために自らをコントロールする「自己統率力」そのものです。自ら描く夢や目標達成に向けて最大の努力をし、実現する能力こそがセルフリーダーシップのポイント。これが周囲への模範となるメリットや波及効果を生むのです。そこには楽しく仕事をするという意識が必要で、そのエネルギーこそ夢や目標です。

セルフリーダーシップには、企業内外の研修や講習なども有意義です。企業が体力を付けるには、研修などを通じてビジネスパーソンの夢や目標を育て、エネルギーにすることで組織が活性化します。

適切な「人事評価制度」の導入も重視されてきています。成長が著しい企業では、行動目標を自己設定するなど、評価制度が人材育成のために運用されています。

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